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宝石研磨の世界

タイのバンコクで宝石研磨工場、宝石鑑別教室を経営してます。

南タイ実家での食生活

以前、タイ系宝石商社に勤めた時の話 41、、
          思い出深い2年間だったので、忘れない様に思い出しながら書き留めています。

南タイは方言が違うだけでなく、料理の質も通常のタイ料理とは大きく違う。
タイ料理は世界で最も多くの唐辛子を使う料理であるが、その中でも南タイ料理は『タイ人でも辛くて食べれない』と言われるほどの激辛料理である。

南タイ人はカレーを大変好み、毎日3食カレーを食べても飽きない。このカレーは世界一辛いと言われ、日本人であれば、米粒1粒程度の南タイカレーがあれば、茶碗1杯のご飯のおかずとして充分成立するほどである。フォンの実家ではこの南タイカレーが朝からどんぶり山盛りにのせられ私の前に運ばれてくる。

南タイカレーは慣れると大変美味しいのであるが、どうしても馴染めない事は食習慣の違いである。
タイでは『食べ物を残さなければならない』食習慣がある。

これは仏教的な意味合いもあり、最初にお坊さん(釈迦)が箸を付け、その残り物を家族が食す。と言う仏教の教えがあり、タイのお寺での仏教行事では残り物には福がある、としてお坊さんの残した食べ物を村人で食べる食習慣がある。これは一般家庭でも普及しており、我が家でもご飯のおかずは、後で食べる人の為に基本的に残さなければならない。

全ての家庭というわけではないが、親戚の家に招待されると、他人の箸をつけた焼き魚やおかず等の残り物を食べなければならない場合がある。私は在タイ10年経過した今でもこの食習慣に抵抗があり、家族以外の他人が食べた残り物を出されると、箸を付ける事に躊躇する。

私は日本人の『食べ物を残してはいけない』習性からか、フォンの実家で毎朝出される山盛りの南タイカレーを残さず平らげていたが、これは非礼な事になるらしい。

南タイの村落では、上下水道がほとんど設置されていない為、飲料水は雨水を水瓶に溜めて飲む。日本の様に各人にコップが用意される事もあるが、アルミの洗面器に大量の氷と水を入れて回し飲みするのが一般的だ。この食習慣にも馴染む事が出来ず、苦労していた。

この問題を解決するために、フォンの実家を訪ねる時は、毎回バンコクで大量のミネラルウォーターを購入して実家の冷蔵庫に入れていたが、親戚へのお土産と勘違いされたのか、翌朝冷蔵庫を開けると、ミネラルウォーターは既に無く、代わりにアルミの洗面器が入っていた。

2日目のお昼頃、フォンのお父さんが南タイの高級料理である幼虫の丸焼きを作ってくれた。
この幼虫は椰子の木に生息し、カブトムシの幼虫に大変よく似ている。価格は1KGあたり500バーツと大変高価で、特別な時でなければ食べられない高価な食材だ。ちなみにタイ産マンゴーの価格は1KGあたり30バーツ(100円)である。

私の為に奮発して、精一杯の歓迎をしてくれたのだろう。

バンコクでは昆虫食は一般的で、街中の至る所で購入できる。慣れれば味も悪くない。
タガメ、カナブン、バッタ、幼虫等、様々な昆虫をバンコクで食する事が出来るが、この椰子の木に生息する幼虫だけはバンコクでは手に入らない。フォンのお父さんは、生きている大量の幼虫を塩コショウでサットふってフライパンで炒めていた。高級料理を味見する為、多くの親戚が料理の完成を待っている。

椰子の木に生息するこの幼虫の味は、表皮はプリプリしており、内部は濃厚なアーモンド風味のクリームソースの様な味がする。個人的にはバターしょうゆで、表面をこんがり揚げた方が美味いと思う。表面は香ばしくカリカリで、内部のクリ―ミな甘みと絶妙なハーモニーを奏で美味いはずだ。

タイ人と結婚し実家を訪ねると、誰もが少なくとも同様の経験をする。
野生の山菜を採り、木炭を造り、夜は沢山のホタルがまるで桜吹雪のように夜空を彩る。
タイの田舎では都会では味わえない大自然の醍醐味とそこに生きる純朴で誠実な人々が生きている。


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  1. 2012/03/08(木) 15:18:32|
  2. タイ系宝石商社に勤めた時の話
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フォンの実家に初訪問

以前、タイ系宝石商社に勤めた時の話 40、、
          思い出深い2年間だったので、忘れない様に思い出しながら書き留めています。

フォン(家内)の実家は南タイナコンシータマラート県トゥンソンと言う町から車で1時間ほどの距離にある村落にある。バンコクから車で10時間、列車で12時間の距離にあり、3等列車で250バーツ(750円)、寝台車で700バーツ(2100円)の交通費がかかる。4月のソンクラン休暇を利用してフォンの実家に初訪問することになった。

彼女の実家は、村落から500m程はなれた山の中腹にあり、畜産やゴム園、果物の栽培を生計にしている、両親と妹、弟の4人で住んでいた。フォンの家族とは以前よりバンコクに何度も遊びに来ていたため親交があがったが、親戚とは初対面であった。村全体で数十件あったが、ほとんどが親戚同士であった。

国際都市であるバンコクでは、日本人だけで5万人在住している。その他外国人を含めると膨大な人数が居り、日常の生活の中に溶け込んでいる。しかし、南タイの山奥の村落では、外国人が訪れることは皆無であり、初めて日本人を見る者も多い。

フォンが連れて来た日本人婿を見物しに沢山の親戚が実家に訪ねてきた。
しかし、どうも様子が少々おかしく、私に話しかけたり、近寄る者は少ない。

ある親戚の伯父さん数人は、私から50m距離が離れた物陰に椅子とテーブルを置き、ウイスキーを飲みながら日本人婿である私をを見物していた。たまたま私が庭先でフルーツを食べていると、『日本人婿がフルーツを食べている』と言って、慌てて手招きしながら周辺の親戚を呼んでいる。仲間を呼びに村落の方に小走りして行く者もいる。

5歳の子供にバナナを持たせて私に届けさせ、私がバナナを食べはじめると、テーブルを叩いて笑い転げる者や携帯で写真を撮るものさえいる

これには少々呆れてしまった。
娯楽の少ない村落とはいえ、外国人を見物してお酒を飲む習慣は日本にはない。
フォンにこの件について問いただすと、彼女曰く、皆シャイなだけで悪意はなく、私とお酒を一緒に飲みたいだけらしい。

南タイは訛りが強く、バンコクのタイ人でも半分程度しか理解できないと言われており、私のタイ語能力では意思疎通はほとんど出来ない。テーブルに着席した私は、言葉は全く理解できなくても、不思議と2時間ほど楽しいお酒のひと時を過ごしてしまった。

この日より、村落を歩いているだけで、各家庭でお酒の席に呼ばれるようになり、散歩に出かけると2時間後に鼻歌を歌いながら酔っ払って実家に戻ってくるようになっていた。フォンの両親は、この様な品がない日本人婿に呆れることなく、私が戻ってくるなりカラオケを勧めてくる。

フォンの村人は外国人を受け入れる寛容さと、素朴な心を持って毎日楽しく生きている。


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  1. 2012/03/07(水) 12:33:58|
  2. タイ系宝石商社に勤めた時の話
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引越しを手伝ってくれた親戚

以前、タイ系宝石商社に勤めた時の話 39、、
          思い出深い2年間だったので、忘れない様に思い出しながら書き留めています。

3000バーツのアパートから4000バーツのオンボロタウンハウスに転居するとき、引越しの車の手配に大変苦労した。タイでも日本人向けの引越し業者は存在するが、価格は非常に高い。

タイ人の場合、親戚友人に引越しの手伝いを頼むことができない場合、ピックアップトラックを個人所有する者に依頼する場合が多い。料金は距離にもよるが、1往復500バーツ(1500円程度)だ。

私が車の手配で悩んでいると、同棲中の恋人フォン(後の家内)が、親戚に引越しの手伝いを頼んでくれた。
引っ越し当日、フォンの親戚5~6人が車でやってきて、無償で引越しの手伝いをしてくれた。わざわざ仕事を休んで手伝いに来てくれたのである。

タイ人は親戚や友人が困っている時は、仕事や自分の予定よりも助け合いを優先する。

2年後、オンボロタウンハウスから5階建ての綺麗なタウンハウスに転居する時は、フォンの実家(ナコンシータマラート県)から親戚10人がピックアップトラック2台で駆けつけてくれた。片道10時間である。

彼らは朝7時に到着し、1時頃まで引越しの手伝いをした直後、一切のお礼(一晩の宿泊や夕食の招待、ガソリン代等のお金)を固辞し、スポーツ選手の様な爽やかさで帰路10時間の道のりを引き返して行った。
去り際に、『明日は仕事だ』と言っていたが、沁みいる様な笑顔で言う彼らが格好良い。

タイ人は温厚で情に深い。

老人や妊婦に席を譲ったり、駅の階段で荷物運びに苦労している人を手伝ったりしている光景をバンコクのあちらこちらで見かける。早朝の出勤時間にBTSスカイトレインのホームで倒れている女性をタイ人が介抱している場面に出くわした事があるが、会社の遅刻など気にも留めないで介抱している。

経済が発展してゆくにに伴い、人間関係が希薄化してくるが、大都会バンコクでは人々が助け合い、良い人間関係を築いている。タイは微笑みの国であり、素朴で心豊かな人々が沢山生きている。

タイの引っ越しでは、初日に小銭を屋内にばら撒く風習がある。家庭によってはお坊さんを9人自宅に招いて引越し祝いをする場合もある。私とフォンは小銭を1階と2階の各部屋にばら撒き、2人で小さな引越し祝いをした。


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  1. 2012/03/02(金) 10:20:33|
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