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宝石研磨の世界

タイのバンコクで宝石研磨工場、宝石鑑別教室を経営してます。

パライバカラーのクォーツダブレット

バンコク宝石仕入れ情報 パライバカラーのクォーツダブレット

Quartz-Doublet_Paraiba-Blue1.jpg
クォーツダブレット(パライバカラー)

この商品はバンコクジュエリーショウで当社の隣のブースが展示していたものです。
評判が良かったかは不明ですが、最近バンコクのインド系業者で頻繁に見かけるようになりました。

パビリオンサイドとクラウンサイド別々に研磨した水晶を張り合わせたダブレットですが、接着剤にパライバカラーの染料を混ぜたものでしょう。単純な処理石ですが、30ct以上の大粒水晶を使用し、価格も手ごろな為、今後人気が出るかもしれません。

ダブレットの歴史は古く、ルビー、サファイア、アレキサンドライト等のダブレットが有名で、40年以上前からバンコクやチャンタブリで販売されてきまた。

DOUBLET.jpg
張り合わせ石 ダブレット

クラウンサイドにガーネット、グリーンサファイア等の天然石で研磨し、パビリオンサイドを合成サファイア等で研磨した石を接着剤で張り合わせたものです。テーブル側からルーペで見ると天然のインクルージョンが見える為、ベテランバイヤーでも天然石と混同する可能性が高い処理石です。

昔はチャンタブリのブローカーが詐欺的な目的で海外バイヤーに販売する事もあったようですが、現在はその様なブローカーは淘汰され、ルビーやサファイアのダブレットはバンコクの市場からほとんど見なくなりました。

Opal Doublet
オパールダブレット
現在、市場で頻繁に見かけるのはオパールダブレットくらいかと思います。

鑑別方法は簡単で、上記の画像のように石の側面から観察すると、張り合わせていることが確認できます。ルーペで接着部分を観察すると、丸い気泡が高い頻度で観察されダブレットの証拠になります。

バンコクのジュエリートレードセンターでの業者間取引において、詐欺的な目的でダブレットを天然石と偽って販売されることはほとんどありません。ダブレットの情報公開を怠ると、取引先の信用を失い、リピートオーダーは期待できないからです。

一方で最近の傾向として、コーティング処理のピンクトパーズや染色処理の天然石が低単価なアクセサリーとしてアメリカ等の海外マーケットで大変よく売れており、パライバカラーを始めとした各色のクォーツダブレットも大きなビジネスチャンスがあり注目されています。

日本市場は、従来からエンドユーザーの天然石志向が大変強い市場で、ダブレットを始めとした処理石はあまり流通しませんでした。更に、業者間の検品(特にルースの面キズ)が大変厳しい一面があります。ダブレットは面キズを再研磨して綺麗にしようとすると、接着した張り合わせ部分がかなりの確立で剥がれます。また、洗浄器を使用すると、接着面に水が浸入する可能性が高く、返品トラブルの原因になり易い一面があり、業者間取引で敬遠されてきました。

今後、日本市場でダブレットが売れるか否かはわかりません。
しかし、CZシルバーやビーズ等のアクセサリーが若い世代で受け入れられいる現在の日本市場ではダブレットやコーティング等の処理石が市民権を得る日も近いかもしれません。

確実にいえることは、アメリカ等での海外市場でクォーツダブレットは注目される可能性は高いと思いますので、バンコクやその他宝石集散地でも頻繁に見かけることになると思います。


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  1. 2012/03/19(月) 22:10:14|
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