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宝石研磨の世界

タイのバンコクで宝石研磨工場、宝石鑑別教室を経営してます。

知られざる宝石街、、、ナコンシータマラート

バンコク宝石仕入れ事情、、、知られざる宝石街、、、ナコンシータマラート

2014年4月のソンクランのお祭りは家内の実家である南タイのナコンシータマラートに遊びに来ました。
この町はタイ人の間では有名な、外国人にとっては知られざるシルバージュエリーの加工地です。バンコクで工場を経営してる日本人の職人さんから、南タイには銀線を丁寧に編み込んで商品を作る独自技術があると聞いていました。義理の弟に頼んで連れてってもらいました。

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この町には観光地である有名なお寺の近辺に、20件程の宝石店が軒を並べてシルバーや民芸品等の土産物を販売しています。

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南タイのシルバーを販売するお土産物やさん。

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南タイのシルバージュエリーは銀線を丁寧に編み込む技法と、日本の木目金に似た模様の独特の技法で作られているそうです。販売されている商品は日本向けのデザインではありませんが、この技法を応用すれば、競争力のあるシルバージュエリーが出来ると思います。

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こちらは銀製のショルダーバック

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日本の木目金の様な模様を使った独特の模様、画像では見えませんが、模様の合間に細かい彫刻が施されています。ハワイアンジュエリーよりも更に精密で細かい彫刻で、腕の良い職人さんが作ったのでしょう。

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このシルバー市場の目印はETの銅像があります。

本来の私であれば、これから裏通りをくまなく歩いて、加工職人や工房を探します。しかし、今回は工房探索はしませんでした。ソンクランのお休み中ですので、どの工房もお休みしています。平日に裏通りを探索すれば、この近辺に腕の良い職人が必ず作業をしているはずです。南タイに古くから伝わる特殊な技法なので、欧米向けのデザインでシルバーを仕上げれば、大変面白い商品が出来あがるのではないかと思います。次回南タイに行くときは、地元の腕の良い職人を探しに行きたいと思います。

バンコクも同様に裏通りをくまなく探すと、神業の様な腕を持つ職人がひっそりと自宅工房で作業しています。日本の様に職人さんとしての社会的な地位や名声があるわけではなく、タイの職人さんはブルーカラーであり、社会的な地位が高いとは言えません。社会のひずみの中で、埋もれてゆく名工が沢山いるのが現状です。

そんな社会に埋もれた名工と出会ったときは、宝物を掘り当てたような気持ちにさせられます。

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義理の弟が郊外のお寺に連れてってくれました。私とフォンへのサプライズだそうです。

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このご本尊は数百年前から南タイのナコンシ―タマラートに伝わる由緒ある仏像です。アシピット前首相もお参りに来ました。アユタヤ朝時代に活躍した山田長政が亡くなるまで晩年を過ごしたのがナコンシ―タマラートですので、山田長政もお参りに来ていると思います。

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昨年補修し、金箔と目と額の宝石を入れなおしました。このご本尊の目の部分はオニキスとシェルです。額の石も含め当社の工場で作りました。

宝飾品の作り手にとって、歴史的な高級品を作る事は、限られた職人にしか出来ない夢の仕事です。ましてや、1千年の時を経ても人々に愛される作品を作る機会などよほどの運がない限り、チャンスはありません。作成者の名前は、時と共に人々の心から忘れ去られますが、このご本尊は千年後の時を経ても、南タイの宝としてこの地にとどまるでしょう。

ご本尊に埋め込まれた宝石を見つめ、心地よい春風のような感動が私の胸に通り過ぎてゆきました。
私と家内の魂は永遠にこの地に残ると信じています。


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  1. 2014/04/18(金) 00:24:57|
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