FC2ブログ

宝石研磨の世界

タイのバンコクで宝石研磨工場、宝石鑑別教室を経営してます。

美しい挽歌

バンコク日常の出来事、、美しい挽歌

私は毎週土曜日にボランティアでやっているバンコク日本語補習サークルの授業準備で、授業で使うネタをネットや読書などから得ているのですが、時々ハッとするほどきれいな日本語を見つけることがあります。
田辺洵一著 教室のことば遊びの中で紹介されていた万葉集の一句

山振りの   立ち儀ひたる  山清水   酔みに行かめど 道の知らなく
やまふりの たちよそいたる やましみず  いみにいかめど みちのしらなく

私の知識では解説本がないと万葉集などとても読めませんが、本の解説によるとこの歌は万葉集 巻2 158句にある詩で、高市の皇子が異母妹の十市の皇女の死を悼んで作った歌だそうです

山吹の花が美しく咲いている山の泉へ水をくみに行きたいのだが、道がわからない、と直訳されるそうです。

和歌には上の句と下の句があり、更に直訳以外にもう一つ隠された真意があります。作者が本当言いたいのはこの歌に隠された裏の意味です。

山吹の花は黄色、山清水は泉の掛け合わせで黄泉になり、真意は黄泉の国に行って十市の皇女に会いたいが、道がわからないのだ、になります。

大切な人が突然亡くなり、胸が張り裂けそうほどの悲しみを絶妙に表現したなんと美しい挽歌でしょうか
挽歌でもう一つ感動したのが宮沢賢治が妹さんを亡くした時に歌った詩と特攻隊の遺書にある「シズちゃんへの手紙」です

昔は大衆小説や漫画しか読まない私でした。
それが今では万葉集ですから、私自身も正直ビックリしています。そのうち恥ずかしげもなく、喫茶店でポエムでも読み始めるのではないかと心配しています。そんな姿、滑稽すぎて人に見せられません。

一方で、日本補習のボランティアをはじめて、あらためて国語の勉強をはじめましたが、日本語の美しさを再認識し、45歳になって少し賢くなったような気がします。


タイ(海外生活・情報) ブログランキングへ
スポンサーサイト



  1. 2016/08/04(木) 14:52:55|
  2. バンコク日常の出来事
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0