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宝石研磨の世界

タイのバンコクで宝石研磨工場、宝石鑑別教室を経営してます。

12年度 バンコク上半期宝石研磨職人事情

宝石研磨の仕事、、、12年度上半期バンコク宝石研磨職人事情

先月6月は当社に就活で問い合わせてくる職人が沢山いました。
10人ほどの面接を経て、腕がよく、真面目そうな2名を採用しました。

突然、就活で売り込みに来る職人が増えたので、面接時にそれぞれの事情を確認してみると、バンコクにある500人規模の宝石工場がチェンマイに移転する事になり、退職した多くの職人が就職活動を始めたようです。

タイでは従業員の最低賃金の法改正が4月にあり、最低賃金1日300バーツ(月給9000バーツ約2.7万円)に引き上げされました。但し、この法改正はバンコクなどのタイ国内1都6県のみで、チェンマイや東北地方等の多くの地域は最低賃金の引き上げは据え置きだそうです。

500人規模の宝石工場がチェンマイに移転した本当の理由はわかりませんが、多くの宝石商は今回の最低賃金引き上げ問題と景気低迷による人員整理に関係あると予測しています。

最近のタイは、インフレ傾向で食品類等の物価上昇が激しく、8千バーツ以下では大変苦しい生活を強いられる為、最低賃金の上昇もやむ得ないと思います。しかし、今回の法改正で40%も賃金が引き上げられたため、数百人規模の大規模な工場は大きな経費負担をしなければなりません。工場の人員削減や地方への移転等はこれから加速する可能性もあります。

昨年末、バンコク洪水騒動の影響で、田舎に帰省した多くの職人が年始にバンコクに戻らず深刻な人手不足が発生しました。私の宝石工場でも数名の職人が賞与受給後の年始に退職しました。また、人手不足で操業停止に追い込まれた知人の宝石研磨工場が1社ありました。募集をしても腕の良い職人はなかなか集まらない為、一部の工場では職人の引き抜きが発生し、賃金高騰が発生しました。

4月以降は前述のとおり、人員削減される職人が増えており、不景気で募集も少なく、職に就けない職人が増え始めています。

私がバンコクに来た10年前は、職人の平均給与は5000バーツ(1.5万円)程で、腕の良い職人で8000~1万バーツ(2.4万~3万円)程でした。10年で平均給与は倍になりましたが、先進国との給与格差はまだまだ大きく、今後更に平均給与は上昇してゆくかもしれません。

私は10人程度の小規模工場を経営しているので、工場内はアットホームで、職人は身内の様な存在と考えています。給料については少しでも多くの金額を社員に還元してゆく努力をしまいます。それによって職人の生活が向上すれば、社長冥利に尽きる事であると考えています。

しかし、大規模工場にとっては40%の賃金上昇は深刻な問題なのでしょう。
これからバンコクの工場経営は、安い賃金を利用した労働集約的工場から、技術性が高く、付加価値のある商品をつくる工場に変化してゆくのでしょう。この分野は日本人のもっとも得意にしていた分野でしたが、この分野でタイ系やインド系、中国系工場と激しい競争をする可能性が高くなってゆくのでしょう。

我々日系工場は更なる進化と質の高いサービスを向上しなければ世界の工場で淘汰されてゆくかもしれません。


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  1. 2012/07/08(日) 15:01:05|
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  1. 2012/07/09(月) 08:39:04 |
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